経済法は過去問が超大事
こんにちは、ごま太郎です。
経済法1位合格者が語る「経済法のすすめ」という記事でも少し触れましたが、経済法はその性質上、過去問演習が得点に直結します。20近くある司法試験の科目の中でも、経済法は特に過去問演習が重要な科目と言えるでしょう。
さて、皆さんは、経済法の過去問を勉強するうえでこんなお悩みを抱いたことはありませんか?
どう勉強したらいいのかな?
勉強してみたけど、あんまり定着しないから、勉強法変えようかな。
どうせなら上位合格を目指したいねぇ。
この記事では、勉強法の第一弾として経済法で1位を取った筆者が実践していた過去問の勉強方法について詳しくご紹介します。
人によって勉強に割ける時間や環境は違うと思いますので、自分なりの勉強法を確立する際の参考にしていただければ幸いです!
演習素材は過去問だけでOK
司法試験の勉強をしていると、「演習素材は何にするべきか」という議論がたびたび起こります。筆者の結論としては、合格点を取るだけなら、演習素材は過去問を解くだけで必要十分です。
筆者は過去問演習以外に演習書などを使ったことがありません!
過去問演習だけでは不安という方は、『論点解析経済法』などで、苦手な類型のみ部分的に演習を積むのもありかと思います。別記事で演習書の書評も載せておりますので、ぜひご覧ください。
過去問学習の基本フロー
具体的な学習方法について話していきます。
筆者は、過去問は各類型2年度分ずつ+αを行っていくのがいいと考えています。
言葉ではわかりづらいかもしれないので、筆者の学習方法を表にしてみました。各段階の詳しい勉強方法は後述します。
❶1年度分目:時間を測らず、調べながら解く
1年度分目の過去問は、基本書や参考書を見ながらやっても構いません。時間を測らずに、調べ物をしながらゆっくり解答を作っていくといいと思います。解き終わったら、しっかり復習をします。1年度分目の復習はとても大事です!(復習の仕方は後述)
❷2年度分目:時間を測り、何もみずに解く
1年度分目で十分復習して、各類型についての知識の定着も進み、答案の書き方もわかったところで、2年度分目でいざ実力を試します。何もみずに時間を測ってやりましょう。復習も大切です(復習の方法は後述します)。
❸+α:条文選択の練習
全ての類型で2年度分の問題を解き終わった後は、+αの演習に入ります。ここで具体的に何をやるかというと、条文選択の練習をします。ここ最近2、3年分の問題を取り上げ、完全に本番と同様の形式(時間を測り、2問解く)で、実力試しをするのがいいと思います。
確実に力を付ける復習方法!3つのポイントで実力UP
過去問演習を復習することはとても大事です。特に、1年度分目を解いた後の復習は、しっかりやる必要があります。
ここで注意したいのが、その方法です。ただ漠然と見返すだけでは力になりません。正しい復習方法でしっかり実力をつけましょう。
ごま太郎が最低限復習すべきだと考えるポイントは次の3点です。
❶各要件の定義を覚える
市場の定義や意思連絡の定義など経済法の定義は、一回腰を据えないと覚えられません。なんとなく覚えているのではなく、ばしっと暗記しましょう。
❷論証パターンを作る
選択法まで必要なのかと思われる方もいるかもしれませんが、必要です。毎回、規範を思い出している時間はありませんし、規範があいまいだと充実したあてはめができません。
❸考慮要素を覚える
考慮要素を覚えることは、あてはめの時間を短くするとともに、充実したあてはめを可能にします。
以上3点を最低限、1年度分目、2年度分目と地道に続けることで、実力はかなり向上します。
定義や規範は、法律論を展開するうえで、必要不可欠であり、この土台が不安定だと、いくらあてはめのセンスがあっても点数の向上は見込めません。考慮要素は、これを覚えているだけで、事案分析能力が高まりますし、あてはめ漏れがなくなります。すぐに、必要な事情に目が行くので、時間がなくなる可能性も低くなります。そのため、覚えない手はないと思います。
ごま太郎は某予備校で受験生の再現答案をチェックした経験がありますが、こういった基本的な事項ができてない答案が多数ありました。感覚ですが、これらをしっかりできるようにすることで、60点くらいは取れるようになると思います。復習として、あれやこれやといろんなことをしようとするのではなく、まずはこの3つの基本をしっかりやりましょう。
上位合格のための+α
「経済法で上位合格したい!」「60点以上の高得点を取りたい!」という方に向けて、プラスでいくつか勉強法をご紹介します。
❶過去問演習を3年度分解く
先ほど各類型2年度分としたところを3年度分に増やすといいと思います。ごま太郎もよく出る類型については3年分解いていました。
経済法は、驚くほど同じような問題が出るので、何年分解いても基本的には身になります。同じような問題でも、知識や処理手順が定着しますし、あてはめをする技術、タイムマネジメント能力も上がっていきます。余裕のある方、経済法で上位合格したい方は、さらに問題を解いてみましょう。
❷余裕があれば判例百選
該当類型の判例百選を読むのも一つの手段です。経済法の問題は判例百選から出ることが結構あります。現場で、「あ、あの判例か」と分かれば、安心できますし、さくさく解くことができます。
ただ、経済法の問題は、判例百選を読まなくても前述の三つのことを知っていれば、十分解ける問題が多いですので、あくまで余裕があればという感じで、優先度は低めです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は、経済法1位をとったごま太郎が実際に行っていた過去問の演習方法について紹介してきました。皆様も、自分なりの勉強法を確立できますことをお祈りしております。頑張ってください!
今後、筆者が作った経済法過去問の年度別出題類型のまとめ表や論証パターンのファイルをアップする予定です!過去問演習の計画を立てたり、実際に答案を作ったりする際の参考にしてくださいね。
コメント
こんにちは。
現在東大法科大学院3年で
今年経済法選択で司法試験を受験するものです。(私も白石先生に習いました)
周りに経済法選択が少なく、不安だったのですが
ごま太郎さんのブログを読み安心いたしました。ありがとうございます。
さて、いきなりの不躾なお願いで大変恐縮なのですが、ごま太郎さんの経済法の論証集がもし、もう作成済みでしたら、売っていただくことはできないでしょうか?
代金はAmazonギフト券を写真を撮って送るという形を考えておりますが、他の形が宜しければそちらでも構いません。
もしお売りいただけるのであれば、私のメールアドレスまでが連絡したいただけると嬉しいです。
ブログに追加するという形でも構いません。
いきなりのコメント大変失礼いたしました。
お忙しいなか、恐縮ですがご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
もっち
もっち様
コメントありがとうございます。ご確認が遅くなりまして申し訳ございません。えびてんからの返信で失礼致します。
現在ごま太郎の方が多忙でブログに触れられておらず、論証集も未完成で今年の試験までにお見せできる状態ではないとのことです。
試験前の大事な時にお待たせし、このような回答になり申し訳ありませんでした。我々一同もっち様のご健闘をお祈りしております。
えびてん